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Posted on 14:59:54 «edit»

Category:製作ハウツー 富山地方鉄道14760形

【とやまちほう!】ブラスキットを作ろう 第1回 

乗秀です。新作、始めます!
前回はプラキットで飯田線を製作致しましたので、今回はブラスキットを作っていきます。プラと違いブラスを触った事が無い方が多くいらっしゃると思いますので、なるべく丁寧に解説出来ればと思います。

DSCN8326.jpg
Toyama-chihou-railway-14761.jpg
画像出典:Wikipedia
今回製作するのはこちら、富山地方鉄道14760形電車です。富山地方鉄道創立50周年にあたる1979年に誕生した車輌で、富山の県鳥である雷鳥をイメージしたカラーリングが特徴です。
この車輌は人気があり、弊社でも何回かご依頼を頂いた事が御座います。完成品をギャラリーにて掲載しておりますので、完成イメージとしてご覧頂ければと思います。→富山地鉄14760形電車

DSCN8327.jpg
キットはボディのみが入っており、足回りや屋根機器は別途揃える必要があります。とりあえず今日はハンダ付け作業のみで進めますので、キットに入っているものだけで進めていきます。

DSCN8329.jpg
まずブラスキット製作にあたり注意点! ハンダは必ずヤニ無しのものを選び、フラックス液を同時に揃えてください。
ハンダ工作は学校でしか…という方が触った事があるハンダは、電子基板で主に使うヤニが入ってるハンダです。ヤニ入りは基盤の様な他にハンダがついてしまってはいけない箇所の点付けに適したハンダですが、模型工作では面で接合する箇所ばかりですので、ヤニ無しが最適です。
また、ヤニ無しハンダはフラックスが無いとまともにつきません。必ずセットでご用意してください。

DSCN8330.jpg
画像では、最低限ここまでは揃えておきたい道具を並べました。HOゲージでは更にアングル固定治具も出しますが、今回は割愛します。

・ハンダごて・・・言うまでもないですね! 温度調整が出来るタイプがおすすめです。
・フラックス入れ・・・フラックスは強酸性ですので、反応しないガラス等の容器を用意します。
・アルミクリップ・・・アルミはハンダに反応しないため、部品の押さえに最適です。
・ハンダ吸い取りリボン・・・ハンダがはみ出してしまった場合に。用途は後述で解説します。
・ベーク板・・・耐熱性が高くハンダ作業に最適。
・ピンセット・・・プラモデルでも使いますね。ブラス工作でも大活躍です。

写しておりませんが、金属用のプライヤーがあるとなお工作がスムーズにはかどります。

DSCN8328.jpg
いよいよ製作開始! Nゲージのブラスキットはガレージキットも含めて様々なメーカーから発売されていますが、概ねボディのディティールが刻印された外側とドアやサッシ等の内側に分かれており、手つかずの状態では写真の様に繋がっている場合が多いです。

DSCN8331.jpg
まずは一番外側のランナーをカットします。一見本体の造型の様にも見えますが、カットしても問題無い部位です。キットによってはどこまでが使う部品か分かり辛いものがある為、必ず実車資料と照らし合わせて確認しましょう。

DSCN8332.jpg
DSCN8334.jpg
ボディが繋がっているキットの場合、折り込むだけで外と内がぴったり合う様に出来ています。
ボディに限らず部品を曲げる際は、一カ所でなく全体に均一な力がかかる様にゆっくり曲げましょう。この様な時にプライヤーがあると大変便利です。
また、一度曲げた部品を開くと曲がっている箇所が折れて外れてしまいます。極力1回で曲げ加工を済ませられる様慎重に進めましょう。

DSCN8336.jpg
折り込んだ後はいよいよハンダ…の前に、気をつけなければならない所があります。そう、内側には台車を押さえる為の固定治具が刻印されており、今の段階でここを曲げておかなければなりません。以前この作業を忘れてハンダ付けを行ってしまい、曲げて起こそうにもハンダが流れてしまって動かせなくなってしまった、という経験があります…。

DSCN8338.jpg
いよいよハンダ付けです。折って重ねるタイプのキットは要所要所にハンダを流す為の穴が設けられており、まずはそこに合わせてハンダを流していきます。
ハンダ付けしたい箇所にフラックスを付着させます。フラックスを付ける際、爪楊枝は割り箸等の木製の棒で行うとやりやすくなります。

DSCN8339.jpg
ハンダごての先端部にフラックスを「少量」含ませて、先程の箇所にこてをあてます。「じゅっ!」と音がしますので、目視で流れた事を確認したらすぐにこてを離しましょう。
問題無ければ1秒くらいでハンダ付け出来ますが、上手く流れない場合に大量のハンダを含ませたり長時間こてをあてたりはしない様にしましょう。前者はハンダの無駄やこの後のキサゲ処理が大変になりますし、後者は熱のかかり過ぎでブラスが歪む可能性がある為です。
ハンダが流れない際は、流す向きやこての角度、部品表面の問題等が考えられますので、原因の把握を間違えない様にしましょう。良くあるのはロストワックス(型に流し込んで成型されたブラス部品)の表面についた蝋が邪魔をしてハンダがつかないことで、これは表面をしっかり磨けば解決します。

DSCN8341.jpg
キットの○部分が流し終えたら、接合面にも薄くハンダを流します。一応○部分だけでも部品は止まりますが、断面をどこかに引っ掛けてめくれたり隙間が浮いたりしてしまわない様、しっかり流しておくと後々楽です。

DSCN8342.jpg
妻板はキットによって固定方法が異なります。大体ボディ側に固定治具が設けられている事が多いですが、妻板側にボディと上手く噛み合う様段差が設けられていて、そこに合わせてハンダ固定する場合も御座います。今回は後者でしたので、ずれない様慎重に流しました。

DSCN8349.jpg
そして良くある事故、いらない所についちゃったハンダ! モリモリに盛り上がっちゃったハンダ!
削ってしまえば問題ありませんが、もっと楽する為にあの道具を使います。

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ハンダ吸い取りリボンにフラックスをしみ込ませて患部にあてます。その上からハンダごてで熱を通すと、見る見るうちにリボンにハンダが吸われていきます。

DSCN8351.jpg
ハンダを離すと、ハンダの盛り上がりが無くなりました。ただわずかに表面にハンダが残ってしまう為、次回行うキサゲ(下地処理)で完全に消します。

DSCN8355.jpg
ランボードを取付ければ、ハンダ作業は終了です! 接着やパテ成型等は、必ずハンダ作業と分けて行います。こての熱でパテや接着剤が焼けてしまう為です。

DSCN8356.jpg
このキットは前面が熱に弱いホワイトメタル製ですので、ハンダは使わず接着で取付けますが…かなり矯正が必要だと言う事が判明しました。こいつはあかん!
次回、このずれまくり顔面の矯正をしながら、この後の作業を進めていきます。

筆者:乗秀

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